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04 2016

こころの病が治る親子の心理療法 網谷由香利

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題名 こころの病が治る親子の心理療法 P223
著者 網谷由香利 第三文明社



筆者が体験された10の実例を通し、子供たちがいかに傷つき、苦しんでいるのか。

そのような状態になった理由は何だったのか。子供たちへどのような理解が必要なのかを書かれた本である。



表面的な事象(問題の症状)を消す(薬で抑える)だけでは本当の解決とはならない。

物事が起こる要因には必ず原因がある。どんなに時間がかかろうとも、本人が自身の心と向き合えるように根気強く話を聞く。対話する。

その先に見えてくるものとは何なのか。

大人たちが子どもに何をしてきたのか。

私たち大人が何に気付き、子どもたちの問題を予防していく必要があるのかについて、サイコセラピストの臨床経験を元に筆者が語る。



ケースとしては以下の10例が掲載されている。

① 「生きている」という実感がなかった女の子

② 「300人格」を共有していた姉と弟

③ 太陽のように明るく人なつっこい女の子と、闇のなかの孤独な女の子

④ 子どもの世界に適応できなくなった少年

⑤ 大人の争いのなかに巻き込まれた女の子

⑥ 突然怒りが爆発してキレてしまう青年

⑦ 生まれる前からお母さんを守っていた女の子

⑧ 身体症状に苦しむ母親を背負っていた男の子

⑨ ずっと両親に我慢して反抗期のなかった女性

⑩ 母親の虐待で苦しんできた女性



どれも読んでいても、子どもの心を傷つけない大人に成長しなくてはいけないと強く思わずにはいられない。

そして傷つける大人も実は、心の奥に傷ついた子どもがいることを知ることが出来る。


この中の一例として突然怒りが爆発してキレてしまう青年のことを通し、筆者は語る。



突然切れてしまう衝動に襲われるG君でしたが、その心の奥には、屈折していない純粋さがありました。

うそをついて人をだましたり、人を利用することもできない青年です。

それだけに、周囲の大人たちから傷つけられ、その上、子どもたちからもいじめられていたことは、G君に生きる力を失わせるほどの絶望感を与えたことでしょう。

子どもの頃から、誰にも助けてもらえずに、一人ですべて抱え込みながら生きてきたG君の苦悩が伝わってきたのではないでしょうか




筆者の献身的なセラピーによって、このG君は勇敢に問題を解決することができ、その後は重要な仕事を任されて会社で評価されたり、職場の人達と良好な付き合いができるようになったという。

本当によろこばしいことである。

友の話しを傾聴し、勇気を持って根気強く対話することが重要なのか、深く学ばせて頂いた。


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