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2020
アメリカ創価大学(SUA)入学レセプションへの池田先生のメッセージ 2017年 17期生
- CATEGORY創価学会三代会長ご指導
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2017年8月8日、アメリカ創価大学(SUA)に、誉れの17期生が入学しました。入学のレセプションは、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学で開催され、世界18カ国・地域から集った107人の俊英が、新出発を切られました。嬉しいですね!
創立者の池田大作先生よりメッセージを頂戴しましたので、紹介いたします。
この素晴らしき逸材を、わがアメリカ創価大学に送り出してくださったご家族の方々に、私は深く深く御礼を申し上げます。
私が心より信頼する教員の先生方、職員の方々、人類の宝である、かけがえのない学生たちの薫陶を、何卒よろしくお願い申し上げます。
哲人プラトンが創立し、リベラルアーツ教育の源流と讃えられた学園は、「友人たちの学校」とも呼ばれました。師・プラトンは、愛する学生を「友人たち」と敬意を込めて呼び、教員も学生も共同生活を送りながら、友人として親しく語り合い、学び合っていったのです。数多くの外国人学生が、その門を叩いた、世界に開かれた学舎でもありました。
SUAは、高邁な先人たちの探究の心を受け継ぐ、向学の世界市民たちによる「友情のキャンパス」であり、「対話の大学」であります。
世界中の多彩な文化的背景を持つ学生、教職員が建学の理念を分かち合い、互いに敬愛の念を持って、闊達な対話を深める環境が整っております。
プラトンは、「魂のうちにほんとうの意味で書き込まれる言葉、ただそういう言葉の中にのみ、明瞭で、完全で、真剣な熱意に値するものがある」(廣川洋一著『プラトンの学園 アカデメイア』岩波書店)と語りました。
皆さんは、ここアリソビエホの精神の広場で、縁も深き学友と語らいを重ね、そして思索を深めゆく中で、自身の魂に、ひいては人類の魂にまで、真金の言葉を書き込んでいっていただきたいのであります。
すなわち、「思慮」とは「それ自体で、人間の仕合せを作りうる力」(向坂寛訳『プラトン全集15』岩波書店)なりというのであります。学問もまた、煎じ詰めるところ「人間の仕合わせ(幸福)を作りうる力」をつけるためにこそあると言って、決して過言ではないでありましょう。
私の先師である牧口常三郎先生は、教育の目的は若き生命の幸福にあると結論されました。
しかも、牧口先生によれば、真の幸福とは、自分だけのものではない。社会の一員として「自他共に幸福なる生活を遂げること」であり、「貢献的人生」を歩んで平和な社会の創造に努力することでありました。
第2次世界大戦中、平和の大信念に殉じて獄死した、この希有の大教育者こそ、我らの創価教育の誉れの源流であります。貢献的人生を歩む世界市民の連帯を築きゆく、アメリカ創価大学の使命の淵源も、ここにあるのであります。そして、それこそ、まさに今、世界が渇望している真に思慮深き人材像に他ならないことを、誇りとしていただきたいのであります。
私が共に対談集を発刊した、20世紀を代表する大歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、まぎれもなく貢献的人生を歩まれた偉大なる世界市民の模範でした。
博士は、「私は人間だ。だから人間にかかわることは何一つ私にとって無縁とは思われぬ」という古代ローマの劇作家テレンティウスの箴言を、深く心に刻まれていました。そして、2度の世界大戦の経験から、「私と同年輩の人々のうちあれほど多くの人の命を途中で断ち切るという罪を犯した運命に、私の孫たちや曾孫が襲われることのないように、私はできるかぎりのことをしなければならない」(山口光朔・増田英夫訳『A・J・トインビー 回想録Ⅰ』社会思想社)と人類の文明を俯瞰され、平和創出への言論を貫かれたのであります。
なお、その博士が、ご自身にとっての「第二の教育」と振り返り、生涯の宝とされていたのが、皆さんとほぼ同じ年代に、ギリシャで過ごした「遊歴修業」の一年間でありました。アメリカ創価大学において3年次に国外留学を経験する「スタディー・アブロード」は、博士の青春の飛躍にも通ずる、若き世界市民としての大いなる雄飛の時と、私は見守っております。
ともあれ、博士の「挑戦と応戦」の歴史観が示唆する如く、皆さんはどんな試練の挑戦にも、たくましく、また朗らかに応戦しながら、不撓不屈の創造的知性を錬磨していただきたいのであります。
「自分が生きている時代が直面する諸問題に正面から向き合うには、勇気と先を見通す力、そして知恵が必要です」と。
愛する君たち、あなたたちよ。苦難も失敗も断じて恐れない、負けじ魂の勇気を! 歴史に学び、未来を見つめつつ、今この時にベストを! 良き学友と励まし合い、楽観主義で前進する聡明な知恵を!と申し上げ、祝福のメッセージといたします。
私は、わが生命の宝である皆さんの健康と無事故、そして大成長を、皆さんの父上・母上とご一緒に真剣に祈り抜いていきます。お元気で!(大拍手)
(聖教新聞2017年8月17日(木)付 アメリカ創価大学(SUA)入学レセプションへの池田先生のメッセージ)
以上です。
池田先生は牧口先生のご指導をお話しされました。
真の幸福とは、自分だけのものではない。社会の一員として「自他共に幸福なる生活を遂げること」であり、「貢献的人生」を歩んで平和な社会の創造に努力すること
池田先生のご指導は、いつも一貫されています。
一人の幸福のために。
人類の幸福のために。
社会の平和のために。
絶対に戦争はいけない。あらゆる生命の尊厳を守り抜け!と。
何のために学ぶのか。それは人々の幸福のために学ぶのです。地球の平和のために学ぶのです。
そして、幸福とは、独善ではなく、人類の幸福へつながることであると。
未来の人たちや、弱者が、幸福に暮らせる世界を築くために、創価大学があり、勉学を学ぶ目的があるだと強く思うのです。
本当にありがとうございます。
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2017年8月8日、アメリカ創価大学(SUA)に、誉れの17期生が入学しました。入学のレセプションは、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学で開催され、世界18カ国・地域から集った107人の俊英が、新出発を切られました。嬉しいですね!
創立者の池田大作先生よりメッセージを頂戴しましたので、紹介いたします。
SUA入学レセプションへの池田先生のメッセージ
「勇気」「楽観主義」で今日もベストを!
一、今、私の心も美しきアリソビエホの丘に舞い飛んでおります。そして、世界中から勇み集ってくれた第17期生の皆さんと共に、さらにまた大学院に進学される皆さんと共に、声高らかに宣言したいのであります。「新時代の英才は、ここにあり! 21世紀の地球を照らす、希望の光は、ここにあり!」と。この素晴らしき逸材を、わがアメリカ創価大学に送り出してくださったご家族の方々に、私は深く深く御礼を申し上げます。
私が心より信頼する教員の先生方、職員の方々、人類の宝である、かけがえのない学生たちの薫陶を、何卒よろしくお願い申し上げます。
友情と対話の大学
一、SUAのキャンパスを、私は、時空を超えて、ギリシャ・アテネ郊外のコロノスの丘のふもとに広がっていたアカデメイアと重ね合わせています。哲人プラトンが創立し、リベラルアーツ教育の源流と讃えられた学園は、「友人たちの学校」とも呼ばれました。師・プラトンは、愛する学生を「友人たち」と敬意を込めて呼び、教員も学生も共同生活を送りながら、友人として親しく語り合い、学び合っていったのです。数多くの外国人学生が、その門を叩いた、世界に開かれた学舎でもありました。
SUAは、高邁な先人たちの探究の心を受け継ぐ、向学の世界市民たちによる「友情のキャンパス」であり、「対話の大学」であります。
世界中の多彩な文化的背景を持つ学生、教職員が建学の理念を分かち合い、互いに敬愛の念を持って、闊達な対話を深める環境が整っております。
プラトンは、「魂のうちにほんとうの意味で書き込まれる言葉、ただそういう言葉の中にのみ、明瞭で、完全で、真剣な熱意に値するものがある」(廣川洋一著『プラトンの学園 アカデメイア』岩波書店)と語りました。
皆さんは、ここアリソビエホの精神の広場で、縁も深き学友と語らいを重ね、そして思索を深めゆく中で、自身の魂に、ひいては人類の魂にまで、真金の言葉を書き込んでいっていただきたいのであります。
貢献的人生を歩む
一、私は、人生の師・戸田城聖先生のもとで、プラトンの哲学を学び、感服したことを思い起こします。すなわち、「思慮」とは「それ自体で、人間の仕合せを作りうる力」(向坂寛訳『プラトン全集15』岩波書店)なりというのであります。学問もまた、煎じ詰めるところ「人間の仕合わせ(幸福)を作りうる力」をつけるためにこそあると言って、決して過言ではないでありましょう。
私の先師である牧口常三郎先生は、教育の目的は若き生命の幸福にあると結論されました。
しかも、牧口先生によれば、真の幸福とは、自分だけのものではない。社会の一員として「自他共に幸福なる生活を遂げること」であり、「貢献的人生」を歩んで平和な社会の創造に努力することでありました。
第2次世界大戦中、平和の大信念に殉じて獄死した、この希有の大教育者こそ、我らの創価教育の誉れの源流であります。貢献的人生を歩む世界市民の連帯を築きゆく、アメリカ創価大学の使命の淵源も、ここにあるのであります。そして、それこそ、まさに今、世界が渇望している真に思慮深き人材像に他ならないことを、誇りとしていただきたいのであります。
私が共に対談集を発刊した、20世紀を代表する大歴史家アーノルド・J・トインビー博士は、まぎれもなく貢献的人生を歩まれた偉大なる世界市民の模範でした。
博士は、「私は人間だ。だから人間にかかわることは何一つ私にとって無縁とは思われぬ」という古代ローマの劇作家テレンティウスの箴言を、深く心に刻まれていました。そして、2度の世界大戦の経験から、「私と同年輩の人々のうちあれほど多くの人の命を途中で断ち切るという罪を犯した運命に、私の孫たちや曾孫が襲われることのないように、私はできるかぎりのことをしなければならない」(山口光朔・増田英夫訳『A・J・トインビー 回想録Ⅰ』社会思想社)と人類の文明を俯瞰され、平和創出への言論を貫かれたのであります。
なお、その博士が、ご自身にとっての「第二の教育」と振り返り、生涯の宝とされていたのが、皆さんとほぼ同じ年代に、ギリシャで過ごした「遊歴修業」の一年間でありました。アメリカ創価大学において3年次に国外留学を経験する「スタディー・アブロード」は、博士の青春の飛躍にも通ずる、若き世界市民としての大いなる雄飛の時と、私は見守っております。
ともあれ、博士の「挑戦と応戦」の歴史観が示唆する如く、皆さんはどんな試練の挑戦にも、たくましく、また朗らかに応戦しながら、不撓不屈の創造的知性を錬磨していただきたいのであります。
負けじ魂で前進を
一、私が現在、新たな対談を重ねているブルガリアの芸術史家・ジュロヴァ博士は、語られました。「自分が生きている時代が直面する諸問題に正面から向き合うには、勇気と先を見通す力、そして知恵が必要です」と。
愛する君たち、あなたたちよ。苦難も失敗も断じて恐れない、負けじ魂の勇気を! 歴史に学び、未来を見つめつつ、今この時にベストを! 良き学友と励まし合い、楽観主義で前進する聡明な知恵を!と申し上げ、祝福のメッセージといたします。
私は、わが生命の宝である皆さんの健康と無事故、そして大成長を、皆さんの父上・母上とご一緒に真剣に祈り抜いていきます。お元気で!(大拍手)
(聖教新聞2017年8月17日(木)付 アメリカ創価大学(SUA)入学レセプションへの池田先生のメッセージ)
以上です。
池田先生は牧口先生のご指導をお話しされました。
真の幸福とは、自分だけのものではない。社会の一員として「自他共に幸福なる生活を遂げること」であり、「貢献的人生」を歩んで平和な社会の創造に努力すること
池田先生のご指導は、いつも一貫されています。
一人の幸福のために。
人類の幸福のために。
社会の平和のために。
絶対に戦争はいけない。あらゆる生命の尊厳を守り抜け!と。
何のために学ぶのか。それは人々の幸福のために学ぶのです。地球の平和のために学ぶのです。
そして、幸福とは、独善ではなく、人類の幸福へつながることであると。
未来の人たちや、弱者が、幸福に暮らせる世界を築くために、創価大学があり、勉学を学ぶ目的があるだと強く思うのです。
本当にありがとうございます。
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