26 2020

松下幸之助の叱られ問答 弟子の姿勢を学ぶ

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200526明日に向かって

松下幸之助の叱られ問答 弟子の姿勢を学ぶ

題名 松下幸之助 叱られ問答 P257
著者 木野親之(きのちかゆき) 致知出版社


2007年の頃、たまたま、木野さんという方を拝見する機会があった。

話を聞いてみると、松下幸之助さんのお弟子さんであり、「理念と経営」経営者の会の会長を勤めている方だという。
木野さんの講演から、深い魅力を持った方だと感じた。そこで早速、インターネットで調べて購入したのが本書である。


松下幸之助との出会い,木野氏ご自身の歴史,そして「叱られ問答」と称して,命に刻んだ松下幸之助氏の一言一言を書き残した哲学書である。

本書を読み,改めて松下幸之助という人物の深さ,広さ,偉大さを感じた。

一流とは、まさに松下幸之助氏は当然として、木野さんのような方のことを言うのであろう。
木野氏にとって,師匠であり,仏であり,神である松下幸之助。松下幸之助氏を必ず宣揚しようと決意した,木野氏のその生き方に深い感銘を覚えた。同時に深く敬意を評したい。

是非とも経営者に留まらず、多くの方に読んでいただきたい一書である。
松下幸之助氏の言葉一つ一つに,根本は人間である,という思想が光り輝いている。

人の使命はなんと深いのだろうか。もし松下幸之助氏が生まれてこなければ,今までの日本の発展はなかったのかもしれない。もしくは,他の誰かが松下幸之助氏の代わりの事を実現したのかもしれない。それは誰にもわからないかもしれない。しかし間違いなく,戦後の日本の大発展は,松下幸之助氏が一役を担っていたのは事実である。

比較するなど滅相もないが,私も自分自身の力が及ぶ限り,少しでも人の為,社会のために役立つ人生を歩もうと誓った。


著者の木野親之(きのちかゆき)さんをご紹介したい。
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(松下電送(元)社長・会長 NTTデータ(前)取締役相談役)
昭和元年(1926年)大阪府生まれ。22年神戸工業専門学校(現神戸大学工学部)卒業。
大阪大学在学中に松下幸之助氏の知遇を得て、26年松下電器産業(株)入社。37年に松下幸之助の名代で東方電機(後に松下電送と改称)代表取締役に就任、その再建にあたる。
以来20年間社長職にあって、同社を世界一のファクシミリ専門メーカーに育て上げ、”ミスターファックス”とよばれている。
52年松下電器産業(株)参与、57年日本産業技術大賞、総理大臣賞を受賞。
58年松下電送(株)代表取締役会長。
59年郵政省電気通信審議会委員として、わが国電気通信事業の自由化と日本電信電話公社の民営化に取り組み、IT革命の道を拓いた。
60年藍綬褒章を授章される。
63年NTTデータ通信(株)社外取締役、平成5年同取締役相談役。
平成9年勲三等瑞宝章を授章される。
この間、日経連常務理事、経団連理事、通産省工業所有権審議会委員、総理府防衛施設審議会委員などを歴任。
中国復旦大学顧問教授、中国南京市、政府顧問、中国上海市青浦区政府顧問、(社)産業関係研究所会長を歴任。
「理念と経営」経営者の会の会長を歴任。
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私も木野氏の姿勢に習い,私の人生の師匠である池田先生をあらゆる形で宣揚していこうと決意させて頂いた。
私が最も嬉しかったことは,木野さんから直接松下幸之助氏と池田先生との交流のお話しや,松下幸之助氏が木野さんに対して,池田先生を宣揚していきなさいと伝えたと,木野さんご本人の口から聞けたことである。

自分の人間性を,生命をもっともっと磨いていこう。そう決意させて頂いた。
以下に私の心に残った本文を示す。


■木野君。問題解決には一番大きな、一番難しい問題から取り組まんとあかん。これができれば、あとは自然と解決するもんや。

■人力車の車夫が客がいるいないに関わらず、人力車が好きで好きで、自分の命がある限り人力車を曳くという意気込みを持っていれば、道は必ず開ける。

■本当の経営とはちょうど矢を射るときの的のようなもので、真ん中に当たれば100点。上に当たろうが下に当たろうが、中心から離れるほど命中率は下がる。事業計画も同じで100%達成が必要であって120%でも結局は誤差があるということなのだ。

■会社は社長の大きさで決まる。社長の器以上にはならないものだ。

■人間は悩み多いものだから、宇宙根源の法則ともいうべき自然の法則から、はみ出すことが多い。そのとき人間は弱くなるのだ。人間が素直になって、この自然の法則に乗れば、自分の力を100%出せるだけではなく、自分を取り巻くすべての人が協力してくれる。

■心から尊敬している人から聞いた言葉だが、僕はね、リーダーシップというものは、集いきた人に希望と安らぎを与え、またみなが勇気と自信に満ちて帰っていけるように心を尽くす。そこにリーダーの重要な役目があると思う。

■君、会社は放っておくと化け物になる。会社は放っておくと経営者や幹部の意思と反対の方向にどんどん一人歩きする。そのことを知って、創業時の志が生かされているかどうか、しっかり舵取りをしなくてはならない。

■幸之助は、社長決済の中で自分の思いどおりの決済をしてるのは40%で、残り60%は全部気に入らん。けれども重役たちが全部判を押しているからその人たちの顔を立てているのだという。「社長決済に上がってくるような決済事項は実行するまでの期間が長い。その最終時機までの間に、自分の思い通りに持っていく。これが社長の仕事や。」

■松下の事業部制は人を信じて任す組織だ。アメリカの事業部制は人を疑って任さない組織だ。根本的に違う。

■まず君のところから始めてはどうか。一人の人間の心構えが新しい環境をつくるのだよ。

■君、日本語というのはよく考えて出来ているね。明日という文字があるだろう。明るい日と書くのだ。明るい日は、希望の持てる日。そういう願望がこめられているのだと思う。

■「松下に利口者はいらない」個人の頭ではなくて、衆知とか英知というものを非常に大切にしていました。


以上です。
これらの深い哲学の言葉から,自分自身の生き方としてどう行動したのか。実践したのか。これが重要だと感じました。

明日も明るく楽しく前進しましょう!
本当にありがとうございます。
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